Hinoe色の日々vol,40「共存って何だろう？」

hinoe.norico
9月18日
読了時間: 4分

「共存って何だろう？」

こんにちは〜。

9月も中旬だと言うのに、まだまだ真夏日が続いています。みなさま、いかがお過ごしでしょうか？暑い暑いといいながらも畑では赤トンボ。

秋ですね〜。虫が苦手すぎてズームはこれが限界。こんな写真ですみせん。虫…苦手なんですよね…

さて、畑ではmerlotの収穫が終わりました。

このmerlot。今季は最後に夜盗虫に悩まされました。夜盗虫が潜り込んだところから甘い香りが漂って、スズメバチが来るという悪循環が発生しました。本来なら、生産者としてそんな良くないことは隠すのかもしれないけれど、正直にして行きたいなと思っています。

それは置いといて、スズメバチが来たところに現れるのが『オニヤンマ』様です。

もう、様を付けたくなります。

そう！あの大きなトンボ『オニヤンマ』です。いつもは大嫌いな大きなトンボで、来ないで！っと思っていたのですが、スズメバチがいるところにスーーーっと音もなく現れるのです。それはまるで、真っ直ぐに走る船が海を割るようにも見える。そんな風格で現れるオニヤンマ様。すると…スズメバチが散って行くのです。もう、その様子はスーパーマンみたい！大好きになりました。オニヤンマ推しです（笑）虫の命って、小さいけれど、スズメバチもオニヤンマもどちらもひとつの命だなーなんて冷静になって気づくのです。

っというのも、最近、俳優の松山ケンイチさんがYouTubeで熊を仕留めていた動画が物議を醸していました。その動画自体は観ていないのだけど…ちょうど去年の今頃、似た様な事が私たちの畑でも起こりました。

昨年はスズメバチが来る事はほとんどなくて、逆に獣の食害がたくさんありました。

収穫時期を迎えれば迎えるほど食べられて行く葡萄…もう、本当に腹が立って腹が立って。

電柵をして入ってこない様にしたりと対策したのですが、食害は減らず。悩んだ末に罠をかけました。

そして、かかってしまったんです…

この黒い籠罠にタヌキが…

見つけた時には暑くてぐったりしていて。

それはまるで愛犬せんが暑くて伸びている様子にも似ていて…

ここの畑はまもなく収穫が終わるのだから離してあげたいっと思ってしまい、畑で号泣してしまいました。50歳近くなってこんなに泣くとは…お恥ずかしい限り。

そして、泣いたからと言って何も解決もしないし・・・・

「善人になれるわけでもないんです。」

まだまだ、これから収穫の畑、さらには周りの農家さんの生産物も被害に遭っていたので、駆除する以外の選択肢はありません。

その日は本当に涙が止まらず、犬に生まれた看板犬を愛する私、その私はただヒトとして生まれただけ、そして、さっきまでぐったりしていた彼？彼女？はタヌキに生まれた。ただそれだけなのに…という思いが頭の中を埋め尽くしました。

狩猟に賛否両論あるのは理解していますが、夜盗虫を食べる虫がいたり、猪がカブト虫の幼虫を食べ尽くす事はOKで、熊がたぬきを襲うのはOKで、そのタヌキや熊を人間が駆除するのはダメなのか？私たちが生きて行くためには、必要であればその動物を駆除することも必要なのではないか…っという自分もいます。私たち人間も自然の一部なんですよね。

他種の動物との共存とはどんな形が幸せなんだろう…そんなことを思いながら、今夜はここ、新里で獲れたイノシシのお肉で調理したビーフシチューならぬシシシチュー？（笑）をいただきます。美味しくいただくのがせめてもの償いでしょうか。ありがたくいただきました。