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Hinoe色の日々vol,67「共存のための選択と迷い」

更新日:4月3日

「共存のための選択と迷い」

みなさま、こんにちは。こんばんは。

奥に見える梅。花も終わり結実を待ちます。手前の麦もしっかり育っています。つい1ヶ月前はまだこんな感じでした。


「春に3日の晴れなし」のことわざ通り、晴れたかと思えば雨が降り、春雷の言葉通りカミナリまで登場し、恒例の不安定な春の訪れを実感しています。


山の草刈りは無事に終わりました。

ニセアカシア
ニセアカシア

草刈最後の日に撮影したニセアカシア。ニセアカシアはトゲがあるので山の土地の境界に植え、不法侵入を防いだり、その生育スピードが早いことから、昔は葡萄の支柱や垣根などにも使われていたそうです。山に生えているので、よく学んで活用できたらいいなと思っています。


葡萄畑の隙間に野菜の種を蒔きました。ここで育成中の葡萄は農薬を使用しないため、野菜も一緒に育てられます。自家消費用のサラダやハーブ、食べられる様になるの楽しみです。虫に食べられない様に防虫ネットをかけて発芽までしばし観察。

使い古しの防虫ネットお恥ずかしい
使い古しの防虫ネットお恥ずかしい

葡萄はできるだけ無農薬・減農薬栽培を心がけています。いや、『農薬を使用しなくて済む品種を選んで行きたい』と言った方が正しいかもしれません。なぜそう思うのか…葡萄の隣で野菜や椎茸を育てたいという思いがあります。私たちの考えにある「共存」という部分です。


そうは言いつつも、現在、新里の環境に馴染みにくいヴィティス・ヴィニフェラ種の葡萄を育ててもいます。これにはどうしても予防薬や治療薬が必要です。予防と治療の農薬の使い分けは人間で例えれば、日常の不調には汎用性が高く穏やかに効く葛根湯を使ったり、インフルエンザにかかった場合はタミフルのように専用の薬が必要になる、という感覚に近いんじゃないかと感じています。さらに言えば、葡萄に使う薬は野菜には使えない物が多いので、葡萄用農薬を使用しなければならない品種を栽培している畑では野菜を一緒に育てられません。葡萄と野菜に使う薬が違うためです。これについて例えるなら、家族に人間以外の別の動物…私たちでいえば看板犬のせんには、私たち人と別に犬専用の薬を用意する、それと同じかなと解釈しています。

狂犬病の予防接種後の落ち込んだ私たちの家族
狂犬病の予防接種後の落ち込んだ私たちの家族

農薬の使用については、様々な考え方がありますが、「農薬=悪」だとは思っていません。農作物の健やかな生育のために時間を重ねてきた研究者の方のお陰で、今の農業がある。そして今は環境保護と収穫の両立を目指して、昼夜研究に時間をかけてくださっている方々がいらっしゃるのも、また紛れもない事実です。きっとこれからも、私たちはこの研究という大きな力にお世話になると思います。


視点を再び「自分ごと」に戻してみます。例え、私たちにとって不都合であっても、昆虫や微生物などの多様な生物と共にありたい、葡萄のすぐ隣で野菜や椎茸を育てたい。そんな「日常の暮らしと地続きの問い」を抱えながら、この新里での今年の葡萄栽培…いやもっと先のこれからの葡萄栽培について考えています。共存という理想と、今ある現実。その間にある長いトンネルの中で、より理想に近い方へ足を運びたい。新里の風景を直に感じながら、この希望と問いを持ち続けていこうと思っています。


今週はHinoe rouge2024を飲みながら、今年のmerlotの栽培についてしっかり考えてみたいと思います。

Hinoe色の日々は毎週末に更新中です。食卓に上がる農作物に思いを馳せて、里山と食卓がつながる瞬間ができたらな…と思って綴っています。


様々な生き物と共存し、その違いに気づき、そして最後は何か…わからないけどエネルギーにゆだねていくそんなことを日々思いながら過ごしています。

感想や♡、いつも励みになっております。ありがとうございます。





 
 
 

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