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Hinoe色の日々 vol,47「わたしたちの在り方」

更新日:11月9日

「わたしたちの在り方」


いつも拙いブログを読んでくださるみなさまこんにちは〜。今週も目に留めて頂き、ありがとうございます。


最近は「秋がなくなった」なんて言葉をよく耳にします。そうですね〜なんてついつい社交辞令的にお返事してしまうのですが、私は確かに秋を感じているんだけど…秋の定義ってなんだろう…っと考えさせられる会話なんです。

だって、

秋晴れの空
秋晴れの空
色づく木々
色づく木々
収穫を迎える
収穫を迎える

乾燥する風や美味しい食材、「天高く馬肥ゆる秋」がまさにここにあるのです。でも、確かに、街に出れば秋の設えは見栄えがしないのか、ほとんどなくて、9月に入るとハロウィンが始まり、それが終わればクリスマスっと確かに秋らしさってないのかもしれません。


季節って自然にそこにあるようで、実は自分たちが情緒豊かに感じとらなければ見えてこないものなのかもしれません。だって、四季って、温度や湿度だけでは測れないもの、わたしたちのイメージする『理想の秋』だけが夏と冬をつなぐ『秋』ではないと思うのです。


そんなことを思いながら醸造所で作業していると一通の問い合わせがありました。イギリスの方なのですが、アトリエに行っても良いですか?いくつか聞いてみたいことがありますっと。「もちろんぜひ!」っとお答えして、お会いすると、農業・自然・サスティナブルなあり方などなどを研究されている大学院生でした。(大学院生とはいえ、外国の方の大人っぽさと言ったら!若さに執着している自分が恥ずかしくなりそうでした笑)

もみじが色づくワイナリー
もみじが色づくワイナリー

私たちの農業のあり方、持続可能なあり方とは?っといくつか質問をしてもらって、カタコトの日本語(なぜか外国の方を前にすると母国語の日本語でさえカタコトになるのはなぜ?笑)と通訳アプリでなんとかおしゃべりし、このあと日光に行かれるとのことで見送りました。日光、好きになってもらえたらいいな〜。


そんな会話をした後、私たちにとって農業の在り方ってなんだろうっと改めて見直すきっかけになりました。私たちの葡萄栽培は適宜農薬も使用しています。適宜というのを補足すると予め農薬散布の計画立て、その通りに農薬を使用するのではなく、葡萄の状態を見て、必要を感じた時だけ使用しています。除草剤は使用していません。原木椎茸に関しては無農薬・有機栽培です。この、適宜っという判断が難しいところだなといつも考えています。

もちろん、使用せずに健全な葡萄が育てば願ったり叶ったりなのですが、病害虫が発生する気象条件が整ってしまうと使わざるおえなくなる場合があります。


その時に、私たちが考えるのは自分たちも自然界の中で生きる一部であること。私たちも生きるための暮らしを支えなければならない。その一方で行き過ぎた豊かさ(私たちの場合は綺麗な葡萄を手間をかけずに大量に作るということ)に固執すると自然界に大きなダメージを与えることになる。どちらも大切で、どちらも共にあり続けたい。その視線をコチラからにするのか、アチラからにするのかではなく、その『間』にいるということを忘れずにいたいのです。


私たちの建屋の色は灰色にしています。青い空、雲、電線、アスファルト…土。自然を分断するように存在するのではなく、青空に浮かぶ雲のように、雨を降らせればその空間と一体化するように、降る雪に馴染むように…そんな事を考えてこの色にしました。自然の営みと経済活動の営みの間でバランスをとる事それが私たちが、とても大切にしている事のひとつでもあります。


そんな事を深く考えてしまうのは秋のせいですね。昼間の時間がどんどん短くなって忙しないけど、夜のゆったりした時間を過ごせるこの「秋」という季節は大好きです。

週末は貝が食べたい!牡蠣のバター焼きやイカとアサリの白ワイン蒸しとか。合わせるのはHinoe amberかな食材の旨みと甲州葡萄由来の苦味が合いそう?なんて想像して朝から喉がなっています笑



Hinoe 色の日々は毎週金曜日に更新中、お時間ある時に目を向けていただけたら嬉しいです


 
 
 

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